集中力持続に資するBGMを考える
自分の職業と住所すら忘れかねない勢いで年末年始の休暇を取得したため、もう住所不定無職でもいいやと諦めつつあった。しかし、年末に各種戦利品をゆうパックで監獄に発送していたため、受領しに戻ってきたところ再び軟禁生活に置かれた。その翌日、仕事始めになってみると強制的に”全て”を思い出してしまったので人間の脳というのは便利な構造をしている。
さて、現在私は、都合上学校教育法に定める学校ではないのに学校を自称している機関に留置されているが、何を考えたのか仕事始め翌日に試験を入れるという気が狂ったスケジュールが組まれていたため、否が応でも本稿を書いている今日中には出題範囲を頭に叩き込まなければならない。そこで本稿では、一夜漬けを支えるBGMには何が最適であるかを考えることとしたい。
1. 推しコンテンツの楽曲
一番最初に試した。暗記すべき文言より先に女性声優の顔貌が脳裏に浮かんでしまったので効果を認めることができなかった。
2. クラシック
以前より睡眠時に聴いている楽曲(https://www.youtube.com/watch?v=87Xkr8z3lEo&feature=youtu.be)を用いた。現時点では一番効果があるが、曲調の都合上、一夜漬けの際に聞くとそのまま眠りにつく可能性が高いのが難点。
3. ナシード(イスラム教の声楽曲)
戦意高揚のために作られたナシードであれば最適ではないかと考え、ハマスがイスラエル軍の捕虜、オロン・シャウルをおちょくって制作したらしいナシード(https://www.youtube.com/watch?v=a8EDAwC5ejc&feature=youtu.be)を聴くこととした。サビに「急げ!自己犠牲の戦士たちはすでに成し遂げたぞ!」と歌われるなど士気高揚には資したが、このままではプライベートジェットをレバノンではなく高層ビルに向かわせかねない勢いになってしまうので却下とした。
まとめ
これに費やした50分で勉強すればよかった。あと誰か集中力向上お役立ちソングを知っていれば教えてください。
小型特殊免許を取得した
1 はじめに
本稿は、筆者が小型特殊免許(以下「小特」という。)の取得を決意し、交付に至るまでの概略を説明したものである。なお、本事例は埼玉県内のものであり、他都道府県では各種取り扱い、手続き等が異なる可能性があることに留意されたい。
2 取得に至った経緯
大学を辞めて以来、手元にある身分証は以下の3つとなった。
① マイナンバーカード
② 職場の身分証
③ 保険証
しかし、いずれの身分証も、普段使いには支障がある。まず、①であるが、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下、単に「法」という。)によって、マイナンバーは「特定個人情報」と定義され、特定個人情報を収集することは、法第19,20条によって制限されるに至っている。つまり何が起こるかというと、本人確認のために提示された身分証の番号を控えている事業者等にとっては、マイナンバーカードの提示を受けても、法により発行番号にあたるマイナンバーを記録することはできないこととなる。よって、本人確認において、マイナンバーカードの利用ができないという事態が一部で生じた。マイナンバーカードは、居住地の市役所等で発行申請ができ、手数料は無料であることが多いなど、身分証として入手するハードルは低いが、本人確認のために利用できない可能性が比較的高いことを考慮すれば、不完全といえる。
それに加えて、地方自治体ではなく地方公共団体情報システム機構が作成する関係上、交付申請からおおむね1ヶ月程度の時間がかかることも、至急顔写真付きの身分証が必要となった場合を考えれば、問題点として挙げられる。
②については、職業を明らかにする必要がないシチュエーションで使えない点と、紛失した場合に処分を受ける可能性が高いので、軽々に持ち出したくないという点、そして住所が記載内容に含まれていないというのが本人確認に用いるにあたっての問題点となる。みだりに職業を知られたくないというのは特に公務員として勤務する各位に同意いただけると思うが、住所が記載されていないというのも身分証として問題が大きい。もはや協力企業での割引利用時や共済組合での手続程度でしか使えない。
③については、住所は記載されているがあくまで保険証であるので、顔写真が記載されていないのに加えて、②と同じく職業を明らかにすることとなる。また、サイズが大きい(旧型の保険証、現行後期高齢者医療被保険者証と同サイズ)のため、携行が面倒なのがネックとなる。
以上の事情を考えれば、新たに入手しようとする身分証は、①顔写真付き、②住所が記載されている、③カードサイズ、④容易に入手できる、⑤一般的である これらの条件を満たさなければならない。ここまで読んでいただければお分かりになると思うが、これらの条件に当てはまる身分証は、運転免許証の中の、原付か小特に限られると考えるのが適当である(外国籍者については在留カード等が含まれるだろう。)。そして私は原付に現状乗る気はないし、夏場に3時間程度の講習を屋外で受けるのも面倒くさい。それに、乗りもしないのに4,500円の講習手数料を納付するのはもったいない。
極めつけとなったのが、平成30年度運転免許統計に示された、小特所有者数の少なさである。同統計によれば、20歳未満で運転免許を持つ者の合計は88万3574人である。この中で、小特を保有する者の数は292人となっており、同年代の免許保有者の約0.03%しか小特保有者はいないこととなる(小特取得後に上位免許を取得した者を除く。)。これらの事情は、私に小特受験を決意させるに十分な要素となった。
3 受験準備
小特試験のための参考書は存在しないが、一般には多くの問題は原付の試験と類似していると言われている。そこで、古本の原付試験参考書(約500円)を購入し、数周ほど読み、模擬問題を解くという対策を取ることとした。失効させてしまったが、過去に原付免許を保有していたこともあって、当時の試験対策と概ね同じである。しかし、紛らわしい記述が続く免許試験特有の文法に苦戦することとなり、1日の対策で受験しようと考えていたところ、これでは不合格は確実と悟り、1日延期。模擬試験で合格点の9割を取れるようになったのは当日深夜の話であった。
なお、問題については原付とは一応異なるため、小特のスペック(最高速度、全長、最大積載量等)、適用される交通法規については別に覚える必要がある。その他、自動車のため原付とは違い自動車専用道路は走行可、自動車通行止め標識があれば入れない、二段階右折は不要等。
4 受験、交付
朝7時前から免許センター最寄りの鴻巣駅に向けて移動を開始する。なぜあんな中心部から遠い場所に免許センターを作ったのか、さいたま新都心の近辺ではだめだったのか、などと埼玉県の開発計画に対する恨みを募らせていたところ、電車は鴻巣駅に到着した。
話題は急に飛ぶが、声優の会沢紗弥さんはここ、鴻巣の地で免許を取得した。つまり私にとって埼玉県で免許を取得することは、核廃絶に並ぶ人類の悲願である女性声優になる第一歩と言っても差し支えないだろう。
約2kmを歩き、免許センターに到着する。最初の相談窓口から係員がタメ口で、優れたわが国のおもてなし文化の片鱗を体験する貴重な機会となった。ちなみに、埼玉県警免許センターに外国人への対応が差別的とレビューを寄せていたとあるユーザーのプロフィールに飛ぶと、免許センターと東京入管に対する2つのレビューを残していた。日本人に対しても似たような対応なのだから差別でもなんでもないと思うのだが。その中では別の警察官が笑顔で採用試験の勧誘をしているのだから、警察という組織はよくわからない。
そんなこんなで手続きは無事に終わり、受験となる。小特だからといって手続時に動揺されるとかそういったことはなく、あくまで淡々と申し込みは完了された。同日の受験者が私含め3名いたので、それほど珍しくはないのかもしれない。試験自体は真面目に問題集と模擬問題を数周程度こなしていればなんとかなるだろうなといったレベルであった。このあたりの感触も、原付とさして変わらないように思える。
そして合格者発表。直前まで9割を取れずに、模擬問題における免許文法に苦しめられたことから疑心暗鬼になっていたこともあり、若干自信はない状態であったが、蓋を開けてみれば96点で合格であった。合格者は試験場に再度戻され、免許交付手続に移る。原付受験者の場合、講習を受けていない者は午後から受講する必要があるために交付は16時以降になるとのことだったが、講習のない小特受験者は写真撮影をして交通安全協会の勧誘をスルーした後に交付手数料を納付、ただちに免許が手渡されたため、解放は12時過ぎとなった。
5 参考
・拘束時間 約3時間半(移動時間除く)
・費用(概算) 証明写真プリント代 80円
住民票手数料 200円
参考書費用 500円
受験手数料 1,500円
交付手数料 2,050円
計 4,330円(交通費除く)
タバコと自◯隊
【要旨】自◯隊ではタバコフリー…なわけないだろ
徴兵されてからはや数ヶ月が過ぎた。仕事に関することは当然書けないので、適当に日常生活に関することを書いていきたい。なお本稿中の「自◯隊」とは、筆者の妄想中の法律「自◯(注︰単に「まる」と読む。)隊法」(昭和92年法律第1192号)によって設置された「自◯隊」のことを指し、現実世界のいかなる機関とも関係がないことを申し添えておく。
体感上、自◯隊における喫煙者の割合は他業種に比して高い。本稿とは全く関係のない陸上自衛隊においては一般と比較して喫煙率が高いという報告がある。とはいえ、昨今の健康意識の高まりとそれに伴う諸法令の改正、コンプライアンス意識の向上によって、自◯隊における喫煙事情もだいぶ変化しているようである。
まず、未成年者は喫煙できない。…そんなの法律にも書いてあるだろうと言われるかもしれないが、男所帯で閉鎖環境に置かれることも多いからか自◯隊ではかつては未成年者の喫煙に寛容だったらしい。しかしながら、そこはお役所である自◯隊。コンプラ意識の向上やらSNS上に喫煙光景をアップした間抜けな未成年者の炎上やらに触発されたのかもわからないが、現在では未成年者の喫煙には厳しくなっている。まず、宴会等、幹部等が出席する場では当然吸えない。それに加えて隊舎等でも未成年者が吸っていたら、指導される場合もあるという状態となっている。
そもそも教育隊の時点でも、未成年者と成年者とは外から見てわかるよう区別されて、喫煙ができないようになっており、未成年者の喫煙が発覚した場合、反省文や売店の使用禁止等の指導がされている。
しかし抜け道もいろいろある。外出の折に吸う者、iQOSなどに切り替えて就寝時にこっそり吸う者、売店等、顔見知りの隊員に会う可能性が比較的少ない場所で吸う者等…要するに要領良くやれるかどうかである。自◯隊では大事なスキルなので修練の場と捉えてみるのもいいのかもしれない(未成年者の喫煙を慫慂または容認するものではありません。)。
ただし、コンプラ重視になったということは必然的に新兵にも優しくなったということ。パワハラを含む違法な行為を許す空気がなくなりつつある、ということで一概に昨今の流れを悪く言えるわけでない。
行旅帰宅人
修学旅行ならぬ怠学旅行として推し声優の出身地たる北海道へ31年1月15日~同18日の日程で旅行をしてきた。
オタクがノープランで北海道旅行をしている様子を記録してもあまり面白くないので、とりあえず常磐線で仙台から茨城県南まで帰宅を試みるなんてやるものじゃないというのを以下、うろ覚えだが備忘録を兼ねて書いていきたい。なお、どこからどこまでが厳密には常磐線ではなく東北本線かなんて覚えていないし覚える気もないので特に区別はしない。
仙台フェリーターミナルから一番近いのは多賀城駅...と本稿を書くまでは思っていたが、隣の中野栄駅じゃないか。ノープランどころかろくにリサーチもしない結果がこれである。ただ歩いていけない距離というわけではない。少し歩くとイオンモールがあるので、仙台から名古屋/苫小牧まで乗るのなら事前の物品調達に適しているだろう。遠いけど。
というわけで歩いて多賀城に到着し、最寄り駅までの切符を購入する。遠方なので「上野経由(注:新幹線利用)ですか?」と問われるも、常磐線で帰ると伝えて発券してもらった。ここで初めて知ったが、浪江-富岡間の代行バスはずいぶん本数が少ないらしい。少ないらしいことは知っていたが、具体的な時刻を改めて調べなかったことが後々大きく響いてくることになる。多賀城周辺は仙台のベッドタウンになっているのか、駅周辺には住宅地が立ち並んでいた。駅の施設もかなり新しいものだったが、同じく被災によるものだろう。
仙石線に乗って仙台まで赴く。仙台駅でほぼ全員が降りるので混雑の中歩くことになるが、コンコースにまで出てしまえば大したことはない。吉祥寺駅のように狭いくせに利用客はやたら多いところに慣れていれば楽なものである。
時刻も調べないできたので30分以上待つことになったが、間に合わないよりはいい。昼間の乗車だったので空いているかと思ったところ、立ち客もいるくらいの混雑になる。福島までを繋ぎ、本数も少ないようなので利用が集中しやすいのだろうか。
この区域は比較的沿岸を走行するせいか、強風が吹きやすいようで、原ノ町まで向かう1時間数十分の間に2回ほど強風による徐行の打ち合わせのためとして停車し、結局20分程度の遅れで終点の原ノ町に到着することになった。ただし浪江行きは待ち合わせをしてくれるようなのでここでまた長く待つこともなく、浪江行きに乗り換えができた。
今になって気づいたが、原ノ町がSuica利用範囲の終点で、あとはいわきまで使えないらしい。旅客営業規則だのは全く知らないが、代行バス乗り換えのために改札を出入りする必要があるので注意が必要だろう。あと、原ノ町周辺はそれなりに店も多いようなので、本数の少ない代行バスまでの時間調整に適しているのではないだろうか。
【同 原ノ町-浪江】
クロスシートになったのでやっとリラックスして移動できる(仙台からはセミクロスシートだったが、体格の関係上乗客が多いと使えない)。乗客も原ノ町から先になるとかなり少なく、乗っていた車両には私1人しかいなかった。ただ浪江までは30分程度なので景色を眺めているうちに終点に到着した。
【浪江にて】
福島の状況を一切知らないので、車窓から見えてくる浪江町の景色を見て「ずいぶん住居があるな、これなら2時間もすぐに潰せそう」とのんきな考えを持っていたが、家屋が近くなってくるにつれ異変に気づくことになった。道には誰もおらず、家は一切整備されていないし、ガラスが割れたままのところもある。平成23年3月11日のまま、浪江町は止まっていた。当然車窓から見えた、あるいは地図に載っていた店が依然として営業しているわけもなく、近辺で営業しているらしいローソンまで、約1km歩くことにした。道中、もちろんあまり通りは多くないものの、建設業者の車両や、パトカーの通行が目立つ。どうやら8年近くも家主が戻らない家への犯罪を警戒してパトロールを強化しているらしい。そして役場周囲にたどり着いた。この周辺は国道も通行が多く、人もそれなりにいる。役場周辺に商業機能も集中しているのだろうか。しかし、駅前の通りはその多くが主のいない状態になっている。復興関連の事業に携わる業者向けに、国道6号線沿いの役場周辺が町の中心になっているという印象を抱いた。
駅をすぐに出ていったので気づかなかったが、構内には暖房付きの待合室がある。スナック程度なら自販機で購入できるので、せめてここで待てばよかったと気づいた後に後悔した。
場所が場所だけにのんきに見物するようなものではないし、営業している店も少ないので、時間調整なら相馬や原ノ町でするべきだろう。
観光バスが代行となる。16時台発だったので、通学の高校生も散見されたが、人は少なく10名強。運転士のほかにガイドが乗務しており、乗車時にはJRの切符を確認される。「車内での撮影はマナーとモラルを守りましょう」という張り紙があり、出発時に「車内とパソコン(注:帰還困難区域を走行するため線量情報が表示される)の撮影を禁止する」旨放送がされた。観光気分で来た乗客が何か問題を起こしたのだろうか。
そうこうしているうちに富岡着。海沿いなので津波の被害を受けたらしく、駅舎を始め周辺に住宅や店舗が再建されていたので結果として浪江よりも再興が進んでいる印象を受ける。
【常磐線 富岡-いわき】
過去に常磐線特急で使われていた車両が普通列車として使われているらしい。おかげで乗り心地もよく、混雑もそれほどではないので快適にいわきまで移動することができた。基本的にはボックスシートになっているが、自分で転換して2人掛けにすることが可能。来年の浪江-富岡間の運転再開以後は、23年以降運転していない特急が当地を走る日が来るのだろうか。
【常磐線特急 いわき-水戸】
とはいえさすがに疲労がたまるので、もうよくわからない敗北感の下特急に乗ることにした。この時間帯だとちょうど目的地には停まらないので、水戸で土浦まで特急を乗り継ぎ、土浦から快速で最寄りまで戻る計画。さすがに現行の特急は快適性もさらに高く、一日中使ったせいで心もとないスマホの充電も座席コンセントでできる。ロングシートで2時間半以上揺られるのに比べれば特急料金なんて安いもの...ではあったが、水戸駅までとにかくよく停車する。品川行きなので水戸までの比較的短距離の利用者にとってみれば課金するほど速達性があるのか?と考えてもみたが楽を求める脳には勝てなかったので考えるのをやめた。
【常磐線特急 水戸-土浦】
車両の感想は同じ。停車駅も少ないから早いね、とっきゅうすごい。
【常磐線 土浦-茨城土民駅】
この時間帯の上りは乗客も少ないので楽に移動できる。それに乗車時間も短いので大した不安でもない。そうこうもできないうちに最寄りに到着し、地獄みたいな疲労感を味わった旅は終わり...ではなかった。
なんと降車する際に衣服や書籍が入ったバックパックを疲れからか網棚に置いてきてしまい、その上追いつける特急や特快もない。このまま上野まで送られることになってしまったバックパックを回収しに、駅員に捜索手配を依頼して次の上野行き電車に飛び乗るはめにあった。
夜間の上りに乗客なんてほとんどいないのでボックスシートを貸し切りにできるのはいいが、バックパックを持ち去られたらどうしたものか、私服がなくなるのも困るしそこそこ高かった『検察講義案』を買い直さなきゃいけないのか...などと考えながら上野駅に着いたが、到着して改札口で問い合わせている間に駅から連絡があり、どうやら車内清掃で回収されていたらしいとのこと。清掃員と駅員各位にこの場で御礼申し上げたい。そして折返し列車に飛び乗り最寄りまで帰還。やっと旅が終わった。
感想
名古屋までフェリーで行って帰ればよかった。
裁判傍聴記(東京地裁:30.12.25)
世間一般はクリスマス気分に浮かれているのに霞ヶ関では陰気な顔をした人間くらいしかいない。かく言う私もその1人なので、自由な身で迎える実質最後の12月25日は傍聴に費やすこととした。
被告人:50代男性(職業:元タクシー運転手)
罰条:刑法第236条(強盗)
平成30年11月6日に城北信用金庫の支店に目出し帽を被って立ち入り、ポケットに掃除用ブラシを入れ、刃物を持っているかのように装った状態で女性職員に金を出すよう要求した。そして1千万円分の札束を受け取り支店を後にしたところ、駆けつけた警察官に現行犯逮捕されたという次第。なお、受け取った札束は防犯用に裏と表のみを真札にしていたため、実際に窃取した金額は2万円とのこと。
被告人質問では犯行に至った理由について問われる。本人や検察官いわく、スナックや居酒屋で酒を飲み続けた結果金が足りなくなり、消費者金融や友人から2~300万を借金の上、同居する母親からも数百万円の金を無心したもののついにそれも尽き、借金返済のために犯行に至ったとのこと。弁護人も助け舟か断酒やアルコール依存の治療意思、借金の整理意思の有無を問うもいずれも「そういう方向で努力していきたい」との返事にとどまり、断酒については通院や施設の利用に消極的など、そもそも意思は弱い印象。社会復帰後の仕事のあてについても、「考えていないとの返答で、見通しの甘さを伺わせる。そもそも銀行強盗という発想に至った経緯も、「銀行なら金があるだろう」という安直な考えに基づくものなので、生来のものかもしれない。
求刑は懲役5年。弁護人は実際に凶器は持っていなかった、奪った金額は2万円で即逮捕されたため損害は発生していない、母親が差し入れをする(なお面会はしていないよう)という更生を支援する態度が見られることなどから執行猶予を求め即日結審。判決言い渡しは翌1月上旬となった。
平成30年12月9日執行 茨城県議会議員選挙無投票選挙区選挙公報一覧
候補者が定数以下のため無投票となった選挙区では、選挙公報は発行されない。しかし、選挙公報への掲載申請のために各候補者は原稿を立候補時に提出するので、茨城県選挙管理委員会あてに行政文書開示請求したところ、開示を受けたので以下に掲載する。なお当選回数は現任期満了の平成31年1月8日以後のものになる。
結城市選挙区
臼井平八郎(無所属:自民県政)
昭23.1.11生、当選7回
下妻市選挙区
飯塚秋男(自民)
昭27.10.21生、当選7回
常総市・八千代町選挙区
金子晃久(自民)
昭59.5.15生、当選2回
飯田智男(無所属:自民県政)
昭34.10.7生、当選3回
石井邦一(自民)
昭40.10.12生、当選4回
西野一(自民)
昭28.7.4生、当選4回
ひたちなか市選挙区
磯崎達也(自民)
昭49.4.14生、当選2回
二川英俊(県民フォーラム)
昭53.6.15生、当選2回
海野透(自民)
昭18.3.11生、当選9回
鹿嶋市選挙区
田口伸一(自民)
昭43.4.4生、当選3回
守谷市選挙区
小川一成(自民)
昭22.9.20生、当選7回
常陸大宮市選挙区
鈴木定幸(自民)
昭42.1.12生、当選3回
稲敷市・河内町選挙区
細谷典幸(自民)
昭31.12.1生、当選7回
かすみがうら市選挙区
外塚潔(無所属)
昭36.1.13生、当選3回
神栖市選挙区
村田康成(無所属)
昭52.8.20生、当選1回
西條昌良(自民)
昭29.11.14生、当選8回
小美玉市選挙区
島田幸三(自民)
昭和36.2.1生、当選3回
葉梨衛(自民)
昭18.4.20生、当選8回
裁判傍聴記(東京地裁:30.12.21)
国税庁非常勤職員採用の面接終了後に暇だったのでとりあえず霞ヶ関に行ってみたが、そこは現在一学生の半分無職。セキュリティが厳重になった各庁舎に学生証で入るには至難の業だが、そういえばここらへんに裁判所合同庁舎があったな、と思って行ってみたところ簡単な手荷物検査だけで入ることができた。というわけで入り口すぐの公判検索機で遅めの14時からでも見られる裁判の情報を検索したところ、初公判の覚せい剤取締法違反事件があるというので1時間弱ほど傍聴してきた。なお筆記具がなくメモが取れなかったため内容に誤りがある可能性に留意されたい。
被告人:40代女性
罰条:覚せい剤取締法 第41条の2第1項、第41条の3第1項1号、19条
平成30年10月に覚せい剤の影響でふらつきながら自転車に乗っていたところを職務質問、所持品検査され、覚醒剤を所持していたことがわかり、逮捕されたとのこと。被告人の発言によれば薬物を使用し始めたのは平成7年、高校3年生のときで、友人に誘われて始め、覚せい剤に手を出したのが、20歳のとき。その後海外に渡り薬物に接しない生活が続くも、帰国後の32,3歳でまた覚せい剤を使い始めた。覚せい剤を譲り受けていた男性と結婚し、子供ができたためにしばらく覚せい剤を使用しなくなるが、またも再開。その後29年に不動産関連の仕事を営む身元引受人(弁護側情状証人)と交際、同棲するに至るが、30年8月に現在の夫との関係を整理するよう要求され、同棲を解消。協議離婚が9月に成立した矢先の逮捕となったよう。
起訴状朗読と罪状認否の後に先述の元交際相手が弁護側情状証人として証言。被告人との交際の経過は先述のとおりで、被告人の覚せい剤使用の事実については知らなかったと主張。保釈後には被告人を同居させた上、個人事業主として自身が営む会社からハウスクリーニング業務を委託し、被告人の月収は月30万~40万となる見込みと証言した。
その後は被告人質問。予想以上に弁護人が被告人の行動に対して厳しい態度を取っていたことが印象的だった。前科前歴はないようなので、反省の態度を強調させるためだろうか。検察官側からも質問があるが、なぜ覚せい剤を使ってしまったのか、覚せい剤関係者との関係を本当に断てているのかなどの簡単なものに終始する。
そして懲役1年6月の求刑、弁護人による執行猶予の要求後に結審。双方の日程調整の上、来月上旬に判決言い渡しの期日が設定された。長期間にわたって覚せい剤を使用してきたとはいえ、初犯で身元引受人のもとで安定した収入を望める状況に鑑みると、おそらく執行猶予がつくのではないだろうか。
ベタな感想だが、薬物犯ということでどんな人間が出てくるかと思えば、どこにでもいそうな雰囲気の女性であったことは意外だった。ただし、罪状認否や被告人質問の際には枯れたような声を発し、長期間の覚せい剤使用の影響を伺わせた。